[195] 【 首相「人権、多様性の尊重は当然」杉田氏寄稿で苦言 】→ https://www.asahi.com/articles/photo/AS20180802002999.html
名前:『ナニワ金融道場』管理運営委員会
(18/08/02-19:45)
「悪しき平等主義やない。僕がいうのは幸福になる権利を万人に解放せいということなんや」……。人間はみんな幸福になりたい。これは.人間が生きていくうえでの.正直な欲望であると思う。人間が百人いれば.まず九十九人は.こう思っているのではないか。僕自身.色んな欲望がある。僕はその欲望を満たそうと思って.必死に漫画を描いて成功した。ゼロから出発して.自分の才覚だけで.ゼニを稼いだのである。それでいて他人がラクをして儲けるのが腹立たしい。ここや.ここ。この点である。僕が腹立たしいのは.ラクをして儲けている奴なのである。自分はちっとも努力なんかせずに.人様のゼニをせしめて儲けている奴が腹立たしいのである。努力して儲けている人間に対しては.むしろ敬意を払っている。僕が腹が立つのは何と言っても.自分の立場を利用して企業からのゼニを吸い上げている政治家の「ラク」である。税金を自分らの飲み食いのために乱費する役人達の「ラク」である。あるいは大資本のもとで.労働者を低賃金で働かせておいて.自分だけは「ラク」をしている経営者である。金利という不労所得をせしめて大きく肥え太っていく銀行の「ラク」である。こういう《「ラク」な幸福》は.傍らから見ていてはなはだ腹立たしい。僕は自由競争を否定しているのではない。幸福は自分の手でつかむのや。自分のやりたいことをやって.満足感とともにゼニをつかむのや。そうすれば精神的にも物質的にも満足できるやないか。これこそ.競争社会での本当の幸福である。その意味でアメリカの資本主義は.明快で好感が持てる……。ところが.日本はどないや。一部の政治家や役人.金融機関.巨大資本ばかりがおいしい思いをして.ちっとも平等の原則が生きていないやないか。これでは機会均等ではない。平等でもない。民主主義のルールが守られてこそ.資本主義はちゃんと機能する。民主主義のルールが守られない資本主義は.大いに暴力的である。そんな世の中では誰も幸福になんかなれない。自民党が自由で民主的やなんて.ちゃんちゃら笑わせる。民主的な公平と平等のルールなんか.どこにもないやないか。ここんとこが.腹が立つのである。世の中の人間.みんなが幸福を望んでいるのや。誰だって同じように幸福になる権利はあるのや。そこのところを僕は怒っている。特権を利用してゼニを貪る人間がいると.まわりの人間が不幸になってしまう。そのことをみんなに気付いて欲しい。 -『ゼニの幸福論』青木雄二著(角川春樹事務所¥1200税別)より抜粋 -
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