[217] 【 マラソン騒動で見えたIOCの強権ぶり「不平等条約だ」】→ https://www.asahi.com/articles/ASMB00GWXMBZUTQP01S.html?iref=comtop_8_02
名前:『ナニワ金融道場』管理運営委員会
(19/11/01-15:43)
『時代が変わればゼニの流れも変わる』……。昔から「寄らば大樹の陰」というて、大きな会社の方が安定しているというイメージがあった。しかし、最近は名の通ったところも行き詰まったりしている。今まで安定しているように見えていたところが、軒並み危なくなっているのや。「これで人生勝ったも同然」と思ったようなところが、どんどんあかんようになっている……。銀行の破綻処理や不良債権処理のために、税金がとんでもない金額、湯水のようにばらまかれているのも腹が立つけど、ここは「大樹の陰」の話しや。なんで安定成長していたはずの大きな会社や銀行が、経営難に陥ったかということやな。それを招いたのは何か。根本的なガンは何かということなんや。いろんなシステムの悪いところが噴出している今やからこそ、そのあたりをよーく考えてみた方がええで。なんで色んな腐敗やシステムの欠陥が今、出てくるのかというと……。以前までなんとか取り繕っていたところが、ごまかしきれなくなってきた、ということがある。ゼニがまわらなくなるから、くっついていても、いつまでも利益がなければ「ゼニを払ったのになんや!」という時代になったということや。今すぐにゼニがもらえないのなら、約束違反や。名誉も政治力も関係ないという、ゼニ至上の資本主義の末期的症状やな。つまり「大樹」でも、実がならないのなら切り倒してしまうという強烈な理論が、これからの時代の主流になるということ。「寄らば大樹の陰」なんていうてると、一緒に切り倒されるか、倒れてきた「大樹」に叩き潰されるのや……。『労働者の上前をピンハネしているから企業は発展する』資本主義社会の中で「大樹」に見えるということは、その企業にゼニがたくさん出入りしているということだ。しかも、利益をどんどん設備とかに投資して、雪だるま式に利潤が増え、経営がよくなるような企業でないと、頼りにはならない。けど、これも逆にいうと企業が、いかに労働者から搾取している=上前をはねているかということでもある。労働者のひとりひとりに、それぞれが働いたぶんだけ賃金を支払ったら、経営者側には一銭も残らんのやからね。労働者が、自分が働いたことで生まれた利益の一部しか受け取っていないからこそ、企業が儲かり、その分で事業を拡大できるのや。小さな企業やったら、その儲けをみんなでボーナスとして分配しよう、とかみんなで使い道を決めよう、ということもできるけど「大樹」といえるような大きな企業では労働者には相談もなくすべてが決められてしまう。だから結局、労働者にとって安心な「大樹」というものは、大きければ大きいほど、労働者自体の存在が軽視されるものになっていくのや。 -『もっとしたたかに生きなアカン』青木雄二著(KKベストセラーズ¥1371税別)より抜粋 -
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